おコメ博士の闇米日記

世界の三大穀物らしく、人類レベルで日本農業(特におコメ)について考えるブログです。

【呪詛】魔の火曜日は合格発表の日。スマート農業加速化実証プロジェクトの公募審査結果が出ましたよ、と。

春が近づいている。今年もコメ作りの仲間たちが数か月ぶりに集い、決起集会だ精をつけるだとかこつけて焼肉屋を訪ねたが、魔の火曜日の威力は恐ろしく、A店は臨時休業、B店もC店も満席と我々を決して焼肉屋に入らせないのだった。

魔の火曜日の威力は焼肉だけにとどまらなかった。今日は農水省の新事業のいわゆる「合格発表日」で、申請を行っていた私もまさに受験生のように常にスマホへの連絡を待つ一日だったのだが、結果おなじ仲間の大学の先生から夕方に受けた知らせは「残念ながら・・・」というものだった。

我々が頑なに焼肉屋に入ろうとしたのも、その残念会をやりたかったのである。結果、残念会@焼肉屋はかなわず、@美味しい中華料理屋で万事ことなきを得たのではあるが。

 そしてこのブログを深夜スピーディーに書き始めたのも、残念だった気持ちを明日に持ち込まないためで、今日吐き出しときたい愚痴のようなものがあるからだろう。そう、覆水は盆に返らない。多くの時間とエネルギーをかけてまとめた(海外出張を変更したり徹夜を繰り返したのに!)申請書だった故に残念感もひとしおだが、フられた相手を未練がましく追いかけても新しい出会いが遠のくだけだ。だけどまぁ、合格発表当日の今日くらいは、少しグチグチ言ってもいいのが人情ってもんだろう、と。今回のブログはそういう話。なので何も考えずにひたすらキーボードを打っているのです。

 

さて、落選した事業は「スマート農業加速化実証プロジェクト」という名前のプロジェクトだ。まぁ要は、日本農業にある様々な課題を、昨今はやりのICT農機を導入して現場レベルで一気に問題を解決してみようぜというプロジェクトなのだが、50億の予算申請(結果減っていくらになったのかは知らないが)で1件1億以内、みたいな景気のよい話で農業界ではそれなりに話題になった(相変わらず、これはすごい補助金だ!的なノリで)。

50億の予算がついて、1件1億としたら50件の「プロジェクト」が通る話なのだが、結果をみてみると69件もプロジェクトが合格しているので、平均で7200万/件ってことになる。50億の予算もそれなりに減額されているだろうので、平均事業額はもっと下がることになるのだろうな。

まぁそんなしみったれたカネの話は置いといて、どんなプロジェクトが採択されたかにはとても関心があった。自分が落ちたからの恨みつらみって訳じゃあないが(いや、否めない!?)、じゃあスマート化でどんな日本農業の未来像を描いているのか、ってのはワタクシ的にとても興味があるのである。

そもそも申請段階でコメは3ジャンルに分けられた。①大規模と②中山間と③輸出用米である。

①大規模化は一番わかりやすいだろう。イメージ的には北海道のようなどでかーい田んぼで、無人ラクターとか無人田植え機とかドローン農薬散布とか(それってアメリカ的農業の未来図を国土がちっちゃい日本でやるバージョンでしょ?ってワタクシは思っちゃうのだが)を駆使するパターンである。

②中山間はちょっと解釈が難しい。生産効率では明らかに限界のある中山間地域で、どのようにスマート化を導入する正当性を保つのか?とワタクシは思っていた。しかしフタをあけてみると、このジャンルでも「大規模水田作」という視点は高い評価対象となるようである。”中山間地域”の大規模効率化、といった所だろうか。

③輸出米。我々が出したのがこのジャンルで、中山間地域のような相対的に作業効率が高くない所でも、国際市場でも価値が高い、高付加価値なコメお作って輸出するぜ。✨というプロジェクトだったのだが、結果は前述の通り。その代わりに、4つのプロジェクトが採択されたが、どれも「超低コスト」というワードが入った「生産効率系」のプロジェクトだった。

 

まぁ、申請した側からすると、自分が出したモノが通ってほしいもので、落ちれば愚痴も言いたくなるものだが、それを差し引いたとしても「生産効率系」がここまで高評価されているってのには、中々思うところがある。国際基準でみて国全体が中山間地域の日本にいる者としては、ね。

なんにせよ申請にいたるまでに色んな経験ができたことはポジティブだし、どういう農業が評価されやすいかの現状がわかったのもポジティブなことだった。

まぁ、みんな当面は「安さ」が価値なんだろうなぁ~

としみじみ思いつつ。明日からはまた自分のやるべきことをコツコツと。

今日にて、私は「スマ農」の脳はいったん終了するでござる。

 

公募結果や審査員(割と見慣れた名前がちらほらと)などが公表されてます↓

www.naro.affrc.go.jp