おコメ博士の闇米日記

日本農業(特におコメ)について考えるブログです。とりあえず100記事達成

これからの日本農業の大前提

 経済グローバル化で、先進国は今やどの産業でも、工場を人件費の安い海外に移転することが普通になりました。そうしなければ、国際的マーケットの中の価格競争に到底勝ち得ないからです。先進国の経済にとっては困りものですが、発展途上国にとっては、経済発展を為しうるチャンスです。実際、下のBBC作成のビデオで紹介されているように、世界はかつてない程に経済的平等に近づいています。


Hans Rosling's 200 Countries, 200 Years, 4 Minutes - The Joy of Stats - BBC Four

 農業においても、緑の革命という技術革新の延長線上に、単位面積当たりの生産量を増やすことに成功してきました。手法が工業化し、誰でも・どこでもできる農業が増えた結果、農地面積が小さく大規模化に限界がある小国は、国内で農業を行う意義を失いつつあります。

 日本農業の象徴とも言えたコシヒカリが、最近では東南アジアで低コストで生産され始めていることが何よりの兆しです。(下記記事参照)

mroneofthem.hatenablog.com

  近頃のマスメディアでは、アメリカのTPP離脱アメリカを抜きにしたTPP11の合意EUとのEPA交渉の結果が報道され、保護を期待する国内農業はその結果の度に安堵や不安を感じています。

www.sankei.com

 しかし、農業界がいま陥っている状況は、世界経済のグローバル化、という大きな流れの中の一現象に過ぎず、交渉の先行きは様々な複合的要因に左右されます。自由貿易交渉の結果に一喜一憂するのは、あまりにも他力本願的な態度です。

 グローバル化は前提。安い農産物では勝てないのは前提。そうした前提を踏まえた上で、それでも価値がある農業を目指すことの方が、より生産的で、すっきりしていると思うのは私だけでしょうか。これからの日本は、未曽有の高齢化を控え社会保障の増大が避けられないため、これまでと同じような経済的保護を期待するのは的外れだと思うからです。

高齢化社会のイラスト

 さて、ではグローバル化安い農産物市場での敗北を前提にすると、なにが日本農業独自の価値になるでしょうか。